Variation

Andrea Biscarini

大きな外的負荷を伴う場合も含めたダイナミックエクササイズにおける、筋肉のモーメントアーム(支点から運動点までの長さ)の変化について予測、説明を行う二次元モデルが開発されました。関節をまたぐ筋肉のモーメントアームの角度や、筋がどういう位置に付いているかで、単軸性の蝶番関節の理想的な動かし方が変わります。そこで、骨につく起始点から付着点までの最短距離に沿った理想的なケーブルのように筋肉をモデル化しました。筋肉の力と関節の抑制反応の比率は、ウエイトなどの外的負荷の重さによって決まることが分かります。準静的運動や静的な運動では、関節の角度や角運動の速さなど、図形的な条件を与える諸要素によってモデルが決まります。そのため、準静的運動の際に関節にかかる負荷のピークの値に前もって備えるためには、外的負荷の重さ、関節を屈曲する速さ、関節可動域の限界を相互に調節する必要があるのです。上腕二頭筋にかかる力が一定であると想定して、筋肉のモーメントアームが変化することを重要な働きとして焦点を当てることで、前腕屈伸の動的変化を数値化してシミュレーションすることが可能になりました。重力に逆らってウエイトを持ち上げる際のけが防止に有用です。例えば、全可動域にわたって動かすことで筋肉のモーメントアームが変化した結果、関節に作用する平均負荷と最大負荷がそれぞれ5%と14%軽減しました。