Minimization of the knee

Biscarini A.

本研究ではレッグエクステンションマシンを使った膝の屈伸運動を生物力学的観点から分析するモデルを開発しました。膝関節にかかる負荷のうち、せん断方向に働くもの(phi(t))は、マシンの基本要素(身体に当たるパッドの位置、カム/プーリーシステムの配置、ウエイトスタックの選択など)および、関連する運動学的パラメータの瞬間的な値(ひざを曲げる角度(theta(f))、曲げる速度および加速度)を材料として算出されます。膝の屈伸軸と身体に当たるパッドの位置との最適な距離((a(R))(OPT))は、膝関節にかかるせん断力(phi(t))の最小値から導き出されます。この距離の(a(R))(OPT)は関節の屈曲速度とはほぼ無関係ですが、明らかに抵抗の大きなトルクによって、抵抗レベルやカム/プーリーの配置からの影響を受けなくなります。すなわち、theta(f)>40度の条件では、パッドを下肢に沿って遠心に配置することで、負荷phi(t)が最小化されます。theta(f)<or=40度の場合は、膝を伸ばす動作中にはパッドを求心方向に、膝を曲げる動作中には遠心方向に動かし続けることで、負荷phi(t)を完全になくすことが可能です(0.17 m<or=(a(R))(OPT)<or=0.4 m)。膝を曲げる際の加速度やハムストリングスの共収縮がある場合には、前もって予測することは不可能ですが、それらを考慮しなくても、(a(R))(OPT)の値は関節の保護に十分役立つものとなります。本研究は、レッグエクステンションマシンを使用する際、せん断方向に働く力(phi(t))の値を最小化する設計や、医療現場での利用にあたって理論的基盤を確立するものとなりました。