Episodic ataxia

Imbrici P1, D'Adamo MC, Grottesi A, Biscarini A, Pessia M.

発作性運動失調症1型(EA1)は親から受け継いだ原因遺伝子(優性遺伝子)を持っていると発症するおそれのある病気です。ミキオミア(けいれん)が続いたり、一時的に思い通りに体が動かせなくなったりすることが特徴です。KCNA1と呼ばれるカリウムチャネル(カリウムイオンの通り道)の遺伝子が変異すると、その通り道に異常が起こり、さまざまな不調を引き起こす中でEA1を発症してしまいます。脳の中で、Kv1.1というカリウム成分がKv1.4という異常な因子と結びつくと、正常なカリウムイオンの活性が阻害されてしまいます。これをN型不活性化と言います。この不活性化の起こる確率はKv1.4の数と異常を引き起こす成分の量によって決まります。N型不活性化がEA1発症の原因になることから、予防には細胞に現れる異常な成分を減らすか、Kv1.1がKv1.4と結びつくのを減らす、あるいはKv1.4の不活性化の作用を弱めることが必要と考えられます。この仮説を検証するため、EA1に変異した遺伝子を選んでその中にあるKv1.4やKv1.1の発現量をmRNAへの転写量(コピー数)として定量化したほか、S6などのタンパク質の中や卵母細胞にKv1.1を注射して不活性化率を定量的に測定しました。その結果、S6から変異したV404IやV408Aというタンパク質は正常な細胞として現れ、正常なタンパク質の活性が阻害されるのを防ぐ働きがありました。一方S1から変異したI177NやS5から変異したE325Dというタンパク質には異常な成分が現れ、Kv1.4の化学量論的増加に伴うN型不活性化が多く見られました。