Anti-inflammatory effect

Balducci S1, Zanuso S, Nicolucci A, Fernando F, Cavallo S, Cardelli P, Fallucca S, Alessi E, Letizia C, Jimenez A, Fallucca F, Pugliese G.

背景とねらい―本研究ではエクササイズ方式の違いによる効果を調査しました。調査対象は2型糖尿病とメタボリックシンドロームの患者のC反応性蛋白(hs-CRP)と炎症の程度を示す炎症マーカーです。
手法と結果―82名の患者をランダムに4つのグループに分け、運動不足のコントロールを行いました。
(A)カウンセリングを受けて軽度の運動をする
(B)運動処方を受け、監督下で高強度の有酸素運動を行う
(C)Bに加え筋力トレーニングを行う
(D)エクササイズを12カ月間行う(カロリー消費量を一定に保つ)。
以上のグループを対象に、余暇に体を動かしたことや体調のよさの評価、心血管系疾患の発症リスク要因、炎症バイオマーカーについて調査開始時から3カ月ごとに評価しました。グループB~Dでは運動量が増加し、HbA(1c)(ヘモグロビンA1c)は減少しました。グループCとDでは、最大酸素摂取量、インスリン抵抗性の指標、HDLコレステロール、ウエスト周囲、アルブミン尿の値が改善しました。しかし、筋力と柔軟性が向上したのはグループDのみです。炎症の指標である高感度CRPは、グループB~Dすべてで減少しました。ただし、減少が著しかったのはグループCとDで、グループDが最も減少しました。エクササイズ方式を変えて最大酸素摂取量が変化することが、体重に関係なく高感度CRPが減少する大きな要因になりました。グループCとDでは脂肪細胞から分泌されるレプチン、レジスチン、インターロイキン6は減少してしまいますが、アディポネクチンという善玉物質は増加しました。グループDでは、抗ウイルス作用などがあるインターロイキン1β、腫瘍壊死因子TNF-α、インターフェロンIFN-γは減少してしまいますが、抗炎症性サイトカインのIL-4、IL-10はこのグループのみ増加しました。

結論―メタボリックシンドロームを持つ2型糖尿病の患者が運動をすると、体重の減少とは別に、高感度CRPなどの抗炎症性物質やインスリン抵抗性の指標が著しく減少する効果があります。高強度の運動(有酸素運動と筋力トレーニングの組み合わせが望ましい)を長く続けて、昼間には体を動かす活動も加えれば、糖尿病発症を抑える抗炎症作用が顕著に得られるのです。